はじめに
2017年12月9日(土)、株式会社NTTドコモ東北さまに会場をお借りして、第9回となる『はじめてのIT勉強会 in 仙台』の年末イベントを開催しました。宮城・福島の計20コミュニティにご支援をいただくことができたこと、本当に嬉しく感じたイベントとなりました。
今回、会場および、飲み物や食べ物の提供から、登壇協力、ブース出展協力をいただいた各コミュニティさまと、本当に多くの方々にお手伝いをいただきながら、総勢で80名を超える規模のイベントとして開催ができたことは運営一同、驚きと感謝でいっぱいです。
それでは簡単ですが、当日のイベントの様子をご紹介します!
※トークの詳細は後日、別の形でまとめる予定です、当記事ではコミュニティ自己紹介の内容を中心に簡単に掲載します※
オープニング
2017年4月から活動を開始した『はじめてのIT勉強会』。
9回目は年末イベントと称した『はじめての人のためのコミュニティミーティング 2017』の開催です。
運営としてもはじめての規模となるイベントに、緊張をしつつ受付などもろもの準備を手分けして行います。
オープニングでは、はじめてのIT勉強会が伝え続けている想い、思ったことはみなさん気軽に実行してみましょうというお話と、宮城・福島にも多様なITコミュニティが活動していることをもっとオープンに知って欲しい、そして今後の地域のITコミュニティの活動に参加する気持ちをもっと楽に持って欲しいという想いを発信いたしました。
また、開催にあたり、ピザ提供などの支援をしてくださった株式会社シムネットさま、共催協力をいただいたGLOBAL Lab SENDAIさまへの感謝を忘れずに紹介し、期待と緊張の入り混じるトークセッションへと突入です!
Talk Session #1
【CoderDojo Sendai, DevLove仙台, エフスタ, GLOBAL Lab Sendai】
緊張のTalk Session #1。
堂々の活動実績のある4コミュニティからはじめて人のためのコミュニティミーティングはスタートしました!
▼ CoderDojo Sendai/砂金氏 ▼
CoderDojo は国際的組織であり、初等教育の年齢層をターゲットに、子どもたちが興味をもったことを支援するプログラミング道場との紹介。
地域ごとに多くのチャプターが運営されており、通ってくる子どもたちを「NINJA」と呼ぶ独特の文化ありなど、楽しそうな印象がとても伝わってくるお話が展開されました。
▼ DevLove仙台/早坂氏 ▼
DevLove仙台は、仙台の開発現場のためのコミュニティ!
早坂氏自身は、普段はシステム会社に勤務しつつ、自分たち自身で強くなっていこうという考え方でコミュニティ運営されているとのこと。「Hanger flight」のお話など、興味深いお話がポンポンと飛び出し、会場参加者のみなさんからさまざまな反応を引き出していました。
▼ エフスタ/芳賀氏 ▼
3つ目のコミュニティは今回唯一の県外コミュニティ、福島から来仙いただいたエフスタさんのお話。
福島にとどまらず、東京や札幌、もちろん仙台でも積極的にイベントを開催しているとのこと。
コミュニティ発足当初は会場探しに苦労していたが、参加者がスタッフになり、そして社会に巣立つ、このようなサイクルが生まれてからは、多くの縁から会場も借りやすくなったとは熟練コミュニティならではでした。
▼ GLOBAL Lab SENDAI/篠原氏 ▼
最後は、地元の教育改革を目指した活動を行っているGLOBAL Lab SENDAIさん。
即戦力をどのように育てるのか、地元に貢献できる人材をどのように呼び込むのか、明確なビジョンの下に活動しているその想いが会場に伝播していくのがはっきりと分かりました。
『(今日来ているみなさんと)すぐにでも連携したい!』との言葉に、その本気の全てが詰まっていました!
四者四様、本当にさまざまな活動をしているコミュニティが地域にはあるのだと言うことが伝わるトークセッション。
用意していた質問をしないコーディネーターをものともせず、しっかりと回答をいただけるのは、ぶれずに活動を続けてきている主催メンバーだからこそだと感服する#1となりました。
Talk Session #2
【イトナブ, Codes, TDC, TDDBC(TDD勉強会in仙台)】
休憩を挟んでの Talk Session #2。
2017年11月に発足した超若手コミュニティから、会員数1,500人を超える老舗コミュニティが集まった#2、世代を超えた交流が生まれました!
▼ イトナブ/UK氏 ▼
石巻から参戦のイトナブさん、『仙台よりも石巻!って言っても大丈夫ですかね?』との慣れたつかみから入るイトナブ若手のUK氏!
石巻から1,000人のIT技術者を排出するとの熱いビジョンを発信しつつ、石巻ハッカソンの紹介など、その活動と実績を十二分に紹介いただきました!
▼ Codes/矢口氏 ▼
今回のイベント登壇者における最年少、高校1年生の矢口氏。
2017年11月に、学生のためのコミュニティの必要性を感じ、同じ想いを持つ大学生や仲間とCodesを設立。
ターゲットは学生で挫折してしまった人や、何をすればいいのわからない人、上級者のつながりを持ちたい人など様々ではあったが、学生開発者の孤立感を失くしたい想いなどが強く伝わってくる紹介でした。
地元に同じ取り組みをしている学生がいないか、自分の足で高校を回って確認するなど、会場にはその熱意が確実に伝わっていました。
▼ TDC/木村氏 ▼
仙台のITコミュニティと言えばTDCさん、2018年に設立10周年を迎える大手コミュニティ!
メーリングリスト会員数が1,500人近い規模であること、会場参加者を含めどよめきが起こったのも当然でしょう。
サラリーマンエンジニアをやっていて、自身の道がとても狭くなっていくのを感じたことが参加のきっかけと木村氏、大手コミュニティの魅力詰まる紹介をいただきました。
▼ TDDBC(TDD勉強会in仙台)/井上氏 ▼
こちらも5年以上の活動実績のある老舗コミュニティ。
毎年TDD Boot Camp(=TDDBC)と呼ばれるイベントを開催、TDDとはテスト駆動開発の略称で、プログラム開発手法の一種であることの説明から紹介が始まりました。
自分のためが原点の勉強会ですが、プログラムが書けない方でも1からサポートするスタイルは、少人数開催が必然。
少人数で実施して行けることが、濃密な勉強ができるメリットであるとのお話に会場で頷く方も多く見受けられました。
#2は、発足したての学生コミュニティと、石巻から参戦のコミュニティ、大手コミュニティと世代や実績、地域ごとに違う視点が交差する、今回のイベントを象徴する時間となりました。
Talk Session #3
【すくすくスクラム仙台, メルカリ(CS JAM), 東北情報セキュリティ勉強会, OWASP Sendai, Knowledge BBQ】
締めとなる、 Talk Session #3。
当日最大数となる5つのコミュニティがそろい踏み!シークレットゲストに社内にいくつものコミュニティを持つメルカリさんにもお越しいただきました!
※以降の紹介は、セッション中の発信順に掲載しております、#3のみ、#1、#2とは逆順となりますがご了承ください※
▼ Knowledge BBQ/木村氏 ▼
Web制作にかかわる「知りたい」と「伝えたい」が交わるナレッジシェアイベントを展開するKnowledge BBQ(ナレッジビービーキュー)さん。
市内にあるコワーキングスペース「ノラヤ」さんを拠点にゆるふわ勉強会などを開催しているとの紹介。
コーディネーターからの「緊張している」のフリにも「というギャグです」と返してくる安定感を見せつけた木村氏、トークセッション初登壇とは思えない堂々たる振る舞いを見せてくれました。
▼ OWASP Sendai/小笠氏 ▼
CoderDojo に続いて、こちらも国際的コミュニティの仙台チャプターとの紹介から始まった、OWASP Sendai。
チャプターリーダーの小笠氏は「自分は海外で学んだが、日本で学ぶと海外の様々な情報にフィルタがかかってしまう」という課題を感じたことが立ち上げのきっかけとのお話を展開。
フィルタをかけない情報を届けるという想いの下、2018年には海外からのゲストを多く仙台に招くことになっているとサラっと言ってのける姿に、本当にコミュニティごとに違う特色を持っているのだと、その面白さを感じさせられる一幕となりました。
▼ 東北情報セキュリティ勉強会/菊池氏 ▼
菊池氏自身は、2008年から活動を行っており、東北情報セキュリティ勉強会は、ITを使う方へのセキュリティ意識の啓蒙活動を行っているとの紹介。
開発だけではなく、非技術系も含めた情報の発信に努めているとのこと。
特に印象的だったのは、仙台に限らない開催展開を行っており、開催地の産業構造に合わせたテーマでしっかりとコンテンツを練った運営をしているとのお話。
老舗コミュニティならではの特徴的なお話に、終盤にも関わらず、みなさん集中してお話を聞いている様子でした。
▼ メルカリ(CS JAM)/佐藤氏 ▼
「メルカリはCSレベルアップのための企業混合Study SessionをコンセプトにしたCustomer Support業界を盛り上げるための勉強会、交流会的なコミュニティイベントを主催していると佐藤氏。
今の社会で、大学を卒業したらカスタマーサポートに進もうという声はあまり耳にしないのが現実という話から、それでも、UI/UXのブラッシュアップはユーザーのためになることは間違いないとの展開を見せるお話。
メルカリは創業期からカスタマーサポートを重要な役割と位置づけ、AI化が予想される部分と、AIには奪われない価値を見出す部分に積極的に取り組んでいるとの発信は、セッション終了後も「メルカリがそんなことを考えているなんて」など多くの参加者に響く内容となりました。
▼ すくすくスクラム仙台/半谷氏 ▼
『すくすくスクラム仙台』は、複雑なプロダクトを開発・維持するためのフレームワークである「スクラム(Scrum:名詞)」を中心に、現場改善のヒントを探求するコミュニティ…との紹介も早々に切り上げられ、会場全体を巻き込んだアイスブレイクを開始する半谷氏。
体験による気付きやリアルな現場での知見を参加者のみなさんと共有することを主眼としているとの言葉に嘘のないその行動に、終盤疲れが見え始めた会場に一気に笑顔が作り出されました。
仙台で活躍する注目企業に勤めるメンバーが主催するコミュニティや、海外と直接つながっているコミュニティ、地場に根差したコミュニティなど、視野視点の広がるお話が展開された#3。
登壇メンバーそれぞれが、自分のやりたいこと、目指していることとコミュニティ活動を上手くリンクさせているということが伝わる貴重な時間になったと感じました。
交流会
さて、トークセッションを終えてすぐ、コミュニティ主催メンバーも交えたピザパーティーへと突入です。
運営メンバーとしては、参加者各々が気になったコミュニティ、興味の向いたコミュニティのメンバーと積極的にお話をしている姿が見られて一安心。参加者同士のコミュニケーションも含め、気軽に仲良くなる場、交流会、しっかり正しいネットワーキングが展開できることが本イベントの大きな目的の1つでした。
『はじめてのIT勉強会』は、正しくネットワーキングを行い、多くの方と楽しく気軽に繋がる機会を提供することを『はじめてのIT勉強会』内だけに留めようとは考えていませんでした。本当に多様なITコミュニティがある中、世代間の隔たりや、情報の停滞など、多くの「もったいない」を感じていたことから始まった今回のイベント。
宮城・福島でコミュニティを主催している方々がどんな人なのか、主催者と参加者のみならず、主催者同士の交流にも一役買えたことなど、良いきっかけとなるイベントと出来ていたら運営一同、こんなに嬉しいことはないなぁと感じる程に盛り上がりを見せた交流会となりました。
おわりに
はじめてのIT勉強会が活動を開始して早9ヶ月!
2017年を締めくくるイベントが、大きな反響と盛り上がりを受けて終了しました。
みなさんの協力を経てまずは大きな問題もなく、イベント開催へとこぎつけたこと、多くの方から応援の声、励ましの声をいただいたこと、本当に感謝でいっぱいです。
今回実現ができなかったこと、至らなかったことなど、次回以降の開催の糧とし、地域で活躍するコミュニティの情報がオープンに発信され続ける、多くの方に優しいコミュニティを目指して2018年も走り続けます!
当日までにご支援をいただいたみなさま、ご参加をいただいたみなさま、本当にありがとうございました。
また今回、多くの都合から、ご相談をできなかったコミュニティさま、タイミングが難しかったコミュニティさま、力不足をご容赦ください。
本当にみなさん、ご協力をありがとうございました!
以上、『#9 はじめて人のためのコミュニティミーティング 2017』開催レポートでした。
togetter
当日の様子をまとめていただきました!ありがとうございます!
過去の『はじめてのIT勉強会』のトーク資料は、以下で確認可能です!
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