こんにちは、あのぶるです。
プログラミング系の技術書を入手する手段、と聞いてどのようなものを思い浮かべますか?
多くはネットやリアルの本屋さんあたりが最初に出てくるのかなと思いますが、そのような本屋さんには(一般的には)並ばない、ちょっとディープなようで意外と取っつきやすい「技術系同人誌」の世界に足を踏み入れてみませんか?

ということで、今回はそんな技術系同人誌のいわゆるオンリーイベントの代表的なひとつである「技術書典」と、技術書典にオンラインで一般参加したときのお話をしようと思います。

まずは技術書典というイベントについて簡単に。技術書の祭で技術書典なので、誤変換にお気をつけて!
前述のとおり、技術書典は(IT系を中心とした)技術系同人誌に特化した即売会イベントです。本来はよく聞く同人誌即売会のイメージ通り、広い会場に各出展サークルが頒布スペースを構えて同人誌の頒布を行うようなイベントです。ただこのご時世もあり、2020年の春先に開催予定だった第8回が中止になったあと、振替イベントである「応援祭」を含め第9回以降は直近の第12回まで今のところすべてオンラインでの開催となっています。……とサラッと書きましたが、第8回の中止を決定したあと、応援祭をオンラインで開催するための環境を猛スピードで整えた運営スタッフの方は本当にすごいと思います。リアルイベント中止の発表からたった10日ほどでの開催発表だったんですよ!

「同人誌」と言うと漫画やアニメなどの二次創作のイメージが強いかもしれませんが、本来の意義としては内容を問わず「同人(=同好の士)」により発行される冊子全般のことを指し、現在では同人誌の発行を行う団体のことを「同人サークル」と呼んでいます。同人誌即売会と言えば、と思い浮かべるコミックマーケットでも、完全オリジナルの漫画や小説のほか、映画の評論や鉄道関連の写真集もありますし、以前ツナ缶のレビュー本がTwitterで話題になっていたことがありましたが、これも同人誌として発行されているもののひとつです。
出版社を通さず、企画から執筆、編集、発行までをすべてサークルの手で行うのが自費出版とも異なる点です。

さて、技術系同人誌の話に戻りましょう。
技術書典で扱う「技術書」の範疇は本当に広く、いま熱い最新技術の解説本はもちろん、逆にレトロな技術を紹介した本、ハードウェアへの愛を綴った本、人気アニメに学ぶチームビルディングの本、今をときめく技術領域を支える数学の本、技術者の「生活」をよりよくするための技術や知識に関する本など様々です。ですから「えっ、こんな切り口があるの!?」と言いたくなるような、小回りのきく同人誌ならではのユニークな視点に驚いたり、そんな本を「ニッチだなぁ」と思いながら嬉々として手に取り、ふと周りを見たら多くの人を惹きつけていたり……と意外な発見をすることもあります。そうしてさまざまな本に出会ううち、だんだん「分厚い本である必要はないし、もしかしたら自分にも書けるトピックがあるかも?」という気持ちになってくるかもしれませんよ。

さて、先日開催されていた技術書典12に一般参加者(サークル出展をせず、頒布物の購入のみを行う参加者)として参加した体験レポートを少しばかりしようと思います。

基本は技術書典の公式サイト内のオンラインマーケットへアクセスし、そこで本を探して購入していきます。一般的に、オンラインでしかもそこそこ会期の長いイベントなるとどうしても一体感というかお祭りムードを感じづらいのですが、出展作品から大賞を選ぶ「刺され!技術書アワード」というイベントがあったり、その応募作品やイベントのスポンサーを紹介したりするYouTubeライブ配信が会期中に複数回あったり、Twitterのハッシュタグで買った本をツイートして盛り上がったりと楽しむことができました。
電子版は購入後すぐに読むことが出来ますが、いわゆる物理本は会期終了後にまとめて送付してもらうことになります。なんと今回はスポンサー企業各社様のパワーで送料無料!ありがたく利用させていただきました。送付に使われた箱のデザインもとても力が入っていて、届いた本と一緒にツイートしたくなるほど。

それから個人的な意見ですが、こういうお祭りは参加してなんぼ、というところがあります。最初はちょっと勇気がいるかもしれませんが、ぜひイベントのハッシュタグを付けてツイートなどしていくのがお勧めです。阿波踊りの精神ですね。
どんな本が出展されているのかが気になる人はぜひオンラインマーケットを覗いてみてくださいね。電子書籍版は会期終了後も引き続き購入可能ですよ!

近い将来、オフラインで開催できるようになったらぜひ現地で熱気を体験したいですね。次回の開催を楽しみに待ちましょう!

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あのぶる

Software Engineer
杜の都で育ち、赤べこの街でコンピュータのいろはを学んだソフトウェアエンジニア。今はスマホゲームのためのWebAPIを作るお仕事をしています。最近はすっかりガルパンおじさん化。