こんにちは、あのぶるです。
最近、「プログラミングの適性」について多く議論を目にしたので、今回はそのことについてお話をしたいと思います。

新年度が始まり、来春卒業を迎える学生さんの就職活動も本格化している頃と思います。
プログラマーや(IT分野の)エンジニアと呼ばれる職種を検討してる方も、参考に眺めてくださったら嬉しいです。

プログラミングをすること、もう少し踏み込んで仕事としてプログラムを書くことに対する適性については「プログラマーの三大美徳」など、昔から色々な形で表現されています。
※適性が論点になるのはあくまで仕事にする場合であり、趣味としてプログラミングをする場合は全く気にする必要はありません。どうか楽しくプログラミングをしてくださいね!

先日、「あなたがプログラミングに向いていない10のサイン」という記事の翻訳が公開されていました。
原文の記事


日本語訳の記事

この記事は逆説的に「プログラミングに必要とされる10の資質」について解説する形式になっています。
内容について確かにそうだなぁ、と思う一方で、この記事を読んで当てはまることがあったからとすぐに「自分はプログラミングに向いていない」と肩を落とすのは少し勿体ないなとも感じています。
と言うのは、この記事で言う「10のサイン」のうち、8つまでは訓練である程度克服出来る可能性があるものだからです。「他の職種の仕事をしている姿が想像できない」と言われたことのある私も、初めから全てをクリアしている訳では……いや、むしろ、今も戦っている最中です。

もちろん、克服するまでにかかる時間は人それぞれで、乗り越える前に気持ちが折れてしまうかもしれません。
困難に直面したとき、それを乗り越える気持ちを支えるのが「プログラミングに対する興味」と「困難を乗り越えた時の達成感」であると考えています。そのような意味で、この記事において私が「訓練では克服が困難な残りの2つ」と考える、「(プログラミングに対する)好奇心の欠如」と「問題解決に成功した気持ちはない」に該当している場合、プログラミングを中心とした職種に就くことは確かにお勧めできないかもしれません

ただ、この2つに関してはプログラミングに限らず、どのような分野でも同じようなことが言えるはずです。

アパレル企業BEAMSの社長、設楽洋氏が語った、「努力は夢中には勝てない」という言葉があります。
同じ言葉が「死ぬこと以外かすり傷」という本でも取り上げられたらしく、最近SNS等でよく目にするようになりました。

「努力」と「夢中」の違いについて、設楽氏はこのように説明しています。

「自分は努力している」と常に思っている状態は、そのマインドこそ、自分が何かを犠牲にして、いわば無理をしている状態だと言えます。それに対し「好きなことに夢中」の状態は時間があっという間に過ぎ去り、楽しさや満足感に満ち溢れた状態で、何かを「犠牲」に払っていると思うことやそもそも努力しているとさえ思わないでしょう。
BEAMS 採用情報ページより

苦痛に感じることは長続きしづらいですし、その中で学んだこともなかなか身につきません。
幸か不幸か、コンピュータやプログラミングに関する情報はインターネットの海にあふれており、時間と興味さえあればその場でいくらでも深く潜ることができます。そんな分野で夢中になれる人となれない人を比べたとき、それぞれが1年後にどうなるかは……説明するまでもないでしょう。

ITコミュニティのブログ記事なのでIT分野における適性についてフォーカスを当ててきましたが、これらはあくまで向き不向きの問題であり、プログラミングに適性がないから何もかもダメ、と言うことは全くありません。筆者自身もある程度客観的な判断を以って「向かない」と言われている職種があるため、仮にその分野の向き不向きだけで同じように議論してしまえば十分ダメ人間に該当しますし、世の中は決してプログラマーだけで回っているわけではありません。
それに、一度試してみて「自分にはプログラミングは向かない」という判断ができた、という事実も自分の生き方を考える上ではとても重要な情報になります。ワークアズライフな生き方をする人はもちろん、仕事は最低限で趣味に最大限のリソースを振る人でも、ほとんどの人にとって仕事は人生の多くの時間や労力を割くものです。そのため、夢中になれる仕事とまではいかないまでも、ポジティブな関心を持てる仕事に就くことは自分自身のためにとても大事なのではないか、と私は考えています。

それでは、この記事を読んだあなたが、夢中になれる仕事を見つけられますように!

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あのぶる

Software Engineer
杜の都で育ち、赤べこの街でコンピュータのいろはを学んだソフトウェアエンジニア。今はスマホゲームのためのWebAPIを作るお仕事をしています。最近はすっかりガルパンおじさん化。