こんにちは、あのぶるです。

通勤時間がなくなったせいなのか、以前よりも多少時間に余裕ができたような気がするので、久しぶりに技術書を読み漁っています。もちろんWeb上でスピーディーに読める記事もありがたいのですが、体系立てた知識を得るにはやっぱり本が一番だなって思います。
自分では本を読むのが苦にならないタイプだと思っていたのですが、一時期何やかんやと読まない期間を挟んだら全然読めなくなってしまっていて、最近リハビリをしてようやくそれなりに読めていると言える状態になったかなぁと思っています。本読みも立派なスキルなんだなぁと痛感しました。

今回は少し前の私と同じように「なかなか本が読めないんだよなぁ」と思っている人向けに本の読み方の提案をしようと思います。この記事ではコンピュータ系の技術書や雑誌など、技術を学ぶための読み物に慣れることを想定しています。
既に自分のスタイルを確立している人はこんなやり方もあるんだなぁという気持ちで眺めてみてください。

読む本の決め方

なるべく自分のレベルに合った本を選ぶ

ある意味当たり前の話ではありますが、結構さじ加減が難しい問題でもあります。あまり悩みすぎるとその時点ですでに読む気が失せてしまうので、読みたい気持ちを優先する方向で基本的にはいいかなと思っています。

ただし、「初心者向け」の解釈だけは注意が必要です。端的な例がプログラミング言語の入門書で、検討している本が「プログラミング自体の初心者向け」と「他の言語の経験はあるが、初めてその言語に触れる人向け」のどちらであるかは確認しておくのが良いでしょう。書籍紹介やAmazonなどのレビューを読むと判断することができると思います。
余談ですが、新しめのプログラミング言語など、使用者数が少ない言語の本は他言語にそれなりに習熟している人向けの本しかないことが多いので、初めてプログラミングを学ぶための本は使用者数の多い言語から選ぶことをお勧めします。

あまり分量の多い本は避ける

慣れるまでは「1冊読み切った」という成功体験を積み重ねることが大事だと思うので、まずは多くても300ページ前後の本にしておくのが良いかなと思います。それぞれの分野を代表するような本は、その分厚さから「鈍器」なんて呼ばれてしまうほどページ数が多い傾向があるので、まずは読みやすいところからやっつけていきましょう。
Web系の勉強をするのであれば、WEB+DB PRESS plusシリーズあたりはほどよい分量で読みやすいのではないでしょうか。『ドラゴンクエストXを支える技術』あたりは有名ゲームの裏側を想像しながら楽しく読めそうです。

業界誌を読んでみる

時には「情報収集をしたいが何を読んだら良いのやら」状態になってしまうこともあると思います。そんな時はいま盛り上がっているトピックが集まる業界誌を読んでみましょう。
技術寄りであれば毎月発売のSoftware Design、Web系向けなら隔月発売のWEB+DB Pressあたりが定番かなと思います。

技術評論社さんの書籍の紹介が続いていますが、特に回し者という訳ではありません……が、IT業界に身を置くとお世話になることが多い出版社のひとつです。

みんなのおすすめ本を読んでみる

IT業界に身を置くとお世話になることが多い出版社のひとつである翔泳社さんが毎年開催している、ITエンジニア本大賞の入賞本から選ぶのもお勧めです。毎年、ノミネートの時点で話題書が並ぶ納得のラインナップです。もし未見であれば是非一度眺めてみてください。

とにかく読み切る

身もふたもないですが、まとまった時間を取って一気に読み切るのか、少しずつ毎日読み進めるのがいいか、自分の性格や生活パターンと相談しながら決めましょう。
毎日少しずつ読む場合は多少やることが多かった日でも無理なく読み切れる分量を設定し、よほど体調の悪い日でもない限り必ず読む習慣をつけるのが大事かなと思っています。

私の場合は少しずつ毎日読みたいと思いつつ、割と「本を読もうとしていること自体を忘れてしまう」というタイプだったので、使っているタスク管理アプリに「何の本をどれくらい読む」というタスクを予定の読書日数分登録するようにしています。使っているタスク管理アプリがあれば登録しておいて、毎日決まった時間に通知するように設定するのがお勧めです。

それからこれが一番大事なのですが、特に新しい技術を学ぶために本を読む場合、本を何回か読み返すことを前提として、多少理解しきれなくても気にせず読み進めましょう
とてもよくまとめられた本であってもその分野を知らない人が読むと何が何だかさっぱり、ということがままあります。学校の教科書あたりが典型なのですが、長く付き合っていける本というのは得てしてそういうものなので、いきなり全てを理解しようとするとただの苦行になってしまうばかりか、なかなか先に進むこともできません。(一度読んだだけで全てをすんなり理解できる時は、ほとんどの場合読む前からその内容について知識があるためです。)ですからまずは大雑把にどんなことが書いてあったかが頭に入れば十分なので、そこそこの理解でもどんどん先に進んでしまいましょう。読み終わる頃には無事に「なんとなく知ってる」の実績を解除することができるはずです。

それでは、今後あなたを助ける新しい知識にたくさん出会えますように!

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あのぶる

Software Engineer
杜の都で育ち、赤べこの街でコンピュータのいろはを学んだソフトウェアエンジニア。今はスマホゲームのためのWebAPIを作るお仕事をしています。最近はすっかりガルパンおじさん化。